これまで多数の無制限WiFiサービスが乱立していましたが、実質的に無制限での運用はできず、現在はほぼ全てのサービスが新規受付を停止あるいは月100GBを基準としてサービスを継続する形となっています。
クラウドSIMとは
LTEを利用したこれまでのポケットWiFiは端末にSIMカードを挿し、各端末ごとに通信量を管理していましたが、2018年頃から利用されているクラウドSIMのサービスでは複数のSIMをクラウド上で運用し、最適な通信環境に切り替えて通信を行っています。
これにより1台の端末でdocomo・au・softbankの3回線を利用でき幅広いエリアをカバーできます。
課題が残るクラウドSIM
3キャリアのLTE回線が使用でき、幅広いエリアをカバーできる反面「使い放題」「無制限」を謳い明確な制限基準が公表されないまま急激にサービスが乱立し始めた結果、一部のユーザーが大量のデータ通信を行い大規模な通信障害が発生する事態もありました。
無制限なのになぜ通信障害が発生するのか
クラウドSIMは多数のSIMカードをSIMプールと呼ばれる装置で管理し1つの回線として使用できるようなっています。
そして無制限サービスを提供する通信事業者は代理店からSIMを調達しています。
当然SIMごとに毎月使用できる容量が決まっていますので一部のユーザーが回線を占有してしまうと他ユーザーにも影響が出てしまいます。
完全無制限を謳ってはいるものの、他人と通信容量をシェアする形になるので実際には全てのユーザーが完全に無制限で通信を行う事はできないのが現状です。
無制限プランであっても以下のような注意書きが記載してあることがほとんどです。
国内外の通信会社では、ネットワーク品質の維持および公正な電波利用の観点から、著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信をされた場合、該当のお客様へに対し、通信速度を概ね128Kbpsに制限する場合があります。また、違法ダウンロードなどの、不正利用の疑いがある場合、ご利用停止を行う場合があります。長時間の動画の閲覧やネット通話、4KやHDでの動画閲覧、オンラインゲームや大容量ファイルのダウンロードなどは制限の対象になる可能性がございます。
今後は法整備も含め【無制限】や【使い放題】の表記に関して改善されていくと思われます。
WiMAXと制限速度が違う
WiMAXって何?という方はこちらの記事を
WiMAX回線は制限がかかってしまった時の速度が概ね1Mbpsなのに対し、LTE回線は128Kbps~4Mbpsと各社違いがあります。
これはWiMAX回線がUQコミュニケーションズ1社の回線であるのに対し、LTE回線がdocomo・au・Softbankの3社もしくはこの中のどれか1社の回線によることに依存します。
制限はdocomo・au・Softbankのキャリア側で行われるためこのように制限後の速度にバラつきがあるわけです。
制限が解除されるタイミングにも注意
速度制限が解除されるタイミングもWiMAX回線とLTE回線とでは違いがあります。
WiMAX | LTE | |
制限がかかる上限 | 3日で10GB | 非公表~300GB/月(~10GB/日) |
制限後の速度 | 1Mbps | 128Kbps~4Mbps |
制限解除のタイミング | 毎日深夜2時 | 当日~翌月初 |
先述の通りWiMAX回線がUQコミュニケーションズ1社の回線であるのに対し、LTE回線がdocomo・au・Softbankの3社もしくはこの中のどれか1社の回線によることに依存します。
さらに各MVNO事業者独自のルールも相まって制限内容は様々です。
各社制限内容まとめ
これまで多数の無制限WiFiサービスが乱立していましたが、実質的に無制限での運用はできず、現在はほぼ全てのサービスが新規受付を停止あるいは月100GBを基準としてサービスを継続する形となっています。
そこで、わかりにくい各社MVNO事業者の制限内容をまとめましたので是非参考にしてください。
※無制限プランを比較・制限上限・制限後速度・解除タイミング
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結局クラウドSIMサービスはどうなの?
急激にサービスが乱立し始めたため情報が錯綜し、本当に使いやすいサービスが分かりづらくなっています。
上述のように各社制限の内容が分かれているため、明確な制限の基準があり比較的制限が緩いどこよりもWiFiやポケットモバイル
やNOZOMI WiFi
などがおすすめと言えます。