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固定回線

工事経験者が語る!ネット回線(固定回線)の工事の内容は?

現在、固定回線のほとんどが光ケーブルでの接続となっていますが

「光ケーブルってどこから引っ張ってくるの?」

「どんな工事をするの?」

「時間はどれくらいかかるの?」

「どの部屋に入るの?」

「雨の日の工事はどうするの?」

など疑問をお持ちの方も多いと思います。

そこでこちらでは、各種資格(電気工事士、陸上特殊無線技士など)を持ち、大手電力・通信会社で現場責任者として高所作業車でネット開通工事を行ってきた専門家が、工事の内容について詳しく解説していきたいと思います。

作業員の人数

作業員の人数は基本的には以下の通りです。

屋外(屋外&宅内一貫)工事:作業員は1人~2人、別に交通整理をするガードマンが1人

宅内工事:作業員は1人

もちろん状況によって変わりますので、ガードマンが同行しない場合や、簡単な工事でも人があまっていれば作業員が3人でくることがあったり様々です。

車両

基本的には屋外工事は高所作業車で、宅内工事は軽貨物車などが多いです。

ちなみに高所作業者を使用する場合は、事前に地域を管轄する警察署に「道路の使用許可」を得て作業します。

通行止めになる場合や他の車両の通行の妨げになる場合は、その都度作業車は移動させます。

また、騒音を発しますので作業員はご近所に声をかけて回ります。

工事の回数

工事の回数は1回で済む場合と2回にわける場合があります。

契約した事業者によって回数が違うだけですが、

2回にわける場合のうちの1回は、高所作業車で電柱付近の作業やお客さん宅のまわり(外壁、ベランダ、庭など)の作業を行います。

※申し込みの際や工事の打ち合わせの電話などで「外だけの工事です」と案内されていても、状況によっては家の中に入る場合がありますのでご注意ください。

もう1回の工事は、光ケーブルをお客さん宅の外壁や室内に這わす(はわす)作業(外壁にビス穴が開きます)と、宅内にONUと呼ばれる機器の設置です。(TVサービスも申し込んでいる場合は浴室上などの点検口や屋根裏、各部屋のTV裏も作業の対象です)

工事が1回の場合はこれらの作業を一貫して作業します。

工事にかかる時間

特に何の問題もない場合は合計2~3時間で工事が完了します。

工事が2回の場合も1回あたり1時間~1時間半の工事となりますので合計時間は変わりません。

しかしこちらも状況次第ですので、計1時間で終わる場合もあれば4時間以上かかる場合もあります。

作業員は1日に何件も工事を行いますので工事の時間は非常に前後しやすいです。

作業員が予定より早く来たり、約束の時間より遅れてくる場合も多いです。

雨天の工事について

工事当日が雨天の場合は工事担当者の判断で工事を行うか決定します。

急な屋根や瓦の上で作業する必要があるなど危険と判断した場合は工事が延期となります。

電柱付近の作業は意外にも安全であり、光ケーブルは水による影響がほとんどないため敷地外の工事は実施することがほとんどです。

一回の工事で済む予定だったとしても、雨天により敷地内の工事が延期された場合は、電柱付近の作業を先に済ませておいて後日宅内の工事を行う事もあります。

非対応エリアがある理由

「この事業者と契約したいけど対応エリアじゃない」ってこともあるんじゃないでしょうか?

なぜ対応エリア、非対応エリアがあるのでしょうか。

街中には「幹線(かんせん)」と呼ばれる太い光ケーブルが電柱から電柱へと張り巡らされています。

各事業者が独自に架線した線なので本数も事業者分あります。

この幹線が架線されたエリアがいわゆる「対応エリア」となるわけです。

幹線が架線されていないエリアは、お客さん宅に光ケーブルを引っ張る前にまず幹線を架線する必要があり、準備が整っていないので「非対応エリア」となります。

人口が少ないところや人手が回らない場合はそもそも幹線を架線しないか、かなり先になるでしょう。

通信局から出発した光ケーブルを分岐して順番にエリアを拡げていきますので、突然ピンポイントで光ケーブルを架線することはできません。

ちなみにこの幹線の架線はかなりの時間と労力が必要で、4~6人のチームで1日作業して1Km進めばいいほうです。

こうやって「少しづつエリアを拡大」していきます。

工事の内容

光ケーブルはどこからどこに引っ張るの?

先ほど説明した幹線が、お客さん宅に分岐できるようになっている「クロージャ」というものがあります。

電線(正しくは通信線)にこういうボックスが付いているのを見たことはないですか?これがクロージャです。

クロージャも各事業者がそれぞれ保有している物です。

この中には幹線から分岐した光ケーブルが密集しています。

画像の通り、髪の毛の太さほどの非常に切れやすい光ケーブルが密集していますので、間違って関係のない光ケーブルを切ってしまえばどこかでインターネットをしている人の接続が切れます。

この光ケーブルのうち1本とお客さん宅用の光ケーブルとを接続し、お客さん宅へ引っ張ります。

トラックなどに引っかかったりしないよう最低地上高を満たす必要がありますので戸建ての場合は基本的には2階で引き留めます。

この際、建物側に金具を取り付けるためビス穴が開きます。(既に金具が取り付けてある場合はそれを利用する可能性もあり)

雨がかかりそうな場合は念のため防水処理をしますが、最近の住宅は構造上それほど心配は無用ですのでご安心を。

(一番外側の壁に穴が開いて水が入ったとしても、もう一つ内側の壁には防水シートが貼ってあり、さらに防水シートから垂れた水は基礎の近くの水切りというところから排出される)

 

ここまでは店舗であろうがマンションであろうが工程は同じです。

自宅近くのクロージャから接続するとは限らない

ご自宅近くにクロージャがあったとしても契約した事業者の保有するクロージャとは限りませんし、クロージャ内の光ケーブルが全て接続済みで、空きが無ければなるべく近くの別のクロージャから接続します。

光ケーブルはどうやって家の中に入れるの?

光ケーブルを家の中に挿入するには何通りか方法があります。

・配管を利用する

外壁から室内まで電話線や光ケーブルが通せるように、屋根裏や壁の中には配管というものが通っている場合があります。

ONUを置く位置にもよりますが、配管を利用したほうが配線がスッキリする場合は配管を利用します。

配管は中継地点があったり、違う部屋を経由していたり、1本でストレートにつながっているとは限りません。

また、虫などが土を運んで配管が詰まっていたり、配管が割れてしまっている場合は別の方法を考える必要があります。

アパートやマンションの場合は、敷地内のポールや埋設管からMDF盤と呼ばれるところまで光ケーブルを到達させます。

そのMDF盤からは各部屋へと配管が通っているのでそこから宅内へと光ケーブルを到達させます。

・エアコンの穴を利用する

エアコン取付時に開けた穴から光ケーブルを通すことができます。

ONUを置く位置がエアコンの下であったりする場合は配管を利用するよりも室内配線が邪魔になりません。

・穴をあける

配管が無く、エアコンの穴を利用するのもベストでない場合は、光ケーブルが通る直径10mm程の穴を開けます。

配線がほとんど這う事が無いので、あえて穴開けを希望される方もおられます。

・屋根裏からコンセントユニットなどに落とす

どの方法も不可能もしくはイマイチの場合、屋外にある屋根裏の通気口などから光ケーブルを挿入し、屋根裏から壁の内側を通し、ONU設置部屋のコンセントユニットまで光ケーブルを到達させるという方法があります。

この方法が可能なケースは限られますが、工事担当者によってはそもそも施工できない場合もあります。


どの方法をとるかは工事担当者の判断やお客さんとの相談で決まります。

穴をあける事に抵抗があるかたもいますが、家屋の構造上問題はありませんし、防水処理もしますので安心してください。

まだまだ色々な方法がありますが、代表的な物は以上の4つです。

光ケーブルが瓦の上に這ってあるけど大丈夫なの?

工事業者の使用している光ケーブルの耐熱温度は約200℃です。

真夏の瓦の表面温度は最高でもおよそ100℃程度ですので全く心配はいりません。

また、光ケーブルは雨に打たれようが風で揺れようが影響はほとんどありません。

心線は0.25mmで非常に折れやすいですが外皮は対候性がありとても丈夫にできています。

電話やTVの工事もある場合

インターネットとセットになっている電話やTVの契約をされる方は工事が少し複雑になります。

ネットを使用する部屋固定電話のある部屋が違う場合

この場合、ネットを使用する部屋から固定電話のある部屋へと電話線を這わさないといけない可能性が高いです。

 

光ケーブルと同様、様々な方法で固定電話のある部屋まで電話線を這わします。

ネットを使用する部屋や固定電話を使用する部屋に、配管やモジュラージャックと呼ばれる端子があれば長い距離を這わせる必要はないかもしれません。

さらに今はWiFiや固定電話の子機もありますので電話線を這わさないでも済むパターンもあります。

TVの工事について

同時にTVサービスの契約をされる方は、家の中ほとんどが工事の作業の対象になります。

戸建ての場合、TVの受信設備として分配機やブースターと呼ばれる機器が設置されています。

工事の際、それらの機器の配線を変える必要があります。

しかし家庭によって設置してある場所は本当に様々です。

「外壁」に設置してあることもあれば「屋根裏」「ユニットバス上の点検口の中」「キッチン上の点検口の中」「ロフト」「クローゼット」「MDF盤」など。

いくら探しても見つからない場合もありますし、お客さんの家の配線を担当した電気屋さんに聞いても覚えていません。

早い段階で見つかればいいですが、全然見つからない場合は家中を探します。

さらに工事完了後、各TVが正常に受信できているかを確認します。

このため、家の中のほとんどが作業の対象となります。

アパートやマンションの場合はこれほど大掛かりにはなりませんのでご安心を。

BS/CS放送(パラボラアンテナ)について

通信事業者のTVサービスにおいては地デジに加え、BS/CS放送が受信できることがほとんどだと思いますが、個人でパラボラアンテナ(白いお皿みたいなアンテナ)を設置されている方は注意が必要です。

通信事業者のTVサービスによっては、視聴できるチャンネルが限られている為、今パラボラアンテナで視聴している放送が視聴できなくなる可能性があります。

通信事業者のTVサービスとパラボラアンテナは共存できるので、事前にTVサービスによる視聴可能チャンネルを確認しておいて、パラボラアンテナが今後も必要そうであれば工事担当者へパラボラアンテナも生かしておいて欲しい事を伝えておきましょう。(工事の方法が変わってきます)


少しマニアックな内容になってしまいましたが、長年通信業界にいた専門家の解説なので他サイトよりは詳しく紹介できたのではないでしょうか。

よく〇〇光の工事は......と紹介されていますが、どの通信事業者の工事でも工事内容はほぼ同じです。

参考にならない部分もあるかと思いますがどうかご了承ください。

お読みいただきありがとうございました。

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